―― 制度を、人に取り戻すために ――
制度は「人のため」にある
制度は、人の暮らしを守るために生まれたものです。
けれど、現場に立つたびに感じます。
本来の目的がどこかに置き去りにされ、制度そのものが目的化してしまっている――と。
「なぜ、こんなに手続きが複雑なのか」
「誰のための制度なのか」
そうした疑問を、私は“申請”という形で行政に届けています。
行政書士の仕事とは、単に書類を作ることではありません。
制度と現実の暮らしとの間にある“ずれ”を埋めること。
それが、制度を人に取り戻す第一歩だと感じています。
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「青地」に見る、制度と現場のずれ
かつて、ある案件で「雑種地」として取引が完了した土地が、後に「青地(農地)」であることが判明しました。
譲渡所得税の申告まで済んだ後の発覚。
登記上の手続きは終わっていても、現場ではまだ課題が残っていました。
私は地域の方々の声を集め、市役所へ協議に向かいました。
窓口では書類を見ようとしない職員もいましたが、
若い職員の方が「申請してみませんか」と一言。
その声に、私は希望を感じました。
「制度の扉は、叩けば開く」
――それが、この仕事を続ける理由のひとつです。
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申請とは、制度との“対話”である
行政書士にとって、申請書は単なる手続きの書類ではありません。
それは、「この地域の未来をもう一度見てください」という“民意”を形にしたもの。
制度を変えることは簡単ではありません。
けれど、私たちには申請という正規のルートがあります。
制度を正しく使いながら、現場の声を静かに届けることができる。
それが行政書士の強みです。
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黒子であり、軍師である
行政書士は、表に立たない存在です。
けれどその実、制度の裏側から社会を動かしてきた「黒子」であり、
政策の方向性を見据える「軍師」でもあります。
人のために制度があり、制度のために人がいるのではない。
その原点を思い出させることこそ、行政書士の使命だと感じます。
町のリーダーがどんなに素晴らしい構想を描いても、
それを制度という地図に落とし込む人がいなければ、
計画は机上の空論に終わってしまう。
だからこそ、行政書士が“軍師”として地域に存在することが大切なのです。
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想いが、制度を動かす
一枚の申請書にも、現場の声と民意の灯が宿っています。
制度は変わらないものではなく、想いを届けることで少しずつ動いていくもの。
私たち行政書士は、法を扱う資格者でありながら、
人の痛みを見過ごさない“想いの翻訳者”でもあります。
動かないものを、想いで動かす。
それが、行政書士という仕事の本質であり、私がこの仕事を続ける理由です。
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まとめ
制度は人のためにあり、民意は制度を通して社会に届く。
その橋渡し役として、行政書士は今日も一枚の書類に想いを込める。
玉野行政書士事務所は、
「現場の声を、制度の言葉に翻訳する」
――その覚悟で、地域の行政とともに歩んでいます。
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