―持分2分の1の税金と現実―

相続の相談を受けていると、よくこんな言葉を耳にします。

「とりあえず公平に、共有にしておけばよいのではないでしょうか。」

確かに、その場では一番穏やかに見える方法です。
誰かが損をするわけでもなく、平等のようにも見えます。

しかし実務の現場では、この**「共有」という選択が相続を長く止めてしまう**ことがあります。

長年動かなかった相続

今回ご相談いただいたのは、
お父様が亡くなられてから長い年月が経過した相続でした。

不動産は姉妹で共有。

そして二十年近く、
相続登記は未了のまま、状況は動いていませんでした。

理由は、とてもシンプルです。

•姉は住み続けたい
•妹は売却したい

どちらの気持ちも、間違ってはいません。

しかし、共有の状態では
不動産の処分も、相続の整理も進めることができません。

共有不動産で起こる問題

共有という形は、一見すると平等に見えます。

しかし実務では、次のような問題が起こります。

・売却するには共有者全員の同意が必要
・住んでいる人がいると売却が進まない
・税金は持分ごとに発生する

つまり、

不動産は共有でも、税金は個人単位で発生する

ということです。

この点は、相続の場面で見落とされることが少なくありません。

今回の遺産分割の方法

そこで今回の遺産分割では、次のような形を取りました。

不動産は
姉が単独取得。

ただし、

将来売却した場合には
売却費用を控除した残額の2分の1を妹に支払う

という条件を設けました。

さらに、売却までの間は

代償金の一部として毎月一定額を支払う

形にしました。

このように、
•住まいを守りながら
•将来の清算の道も残す

形で整理しました。

ただし、この形に至るまでには
相談から2年の月日がかかりました。

「とりあえず共有」が止めてしまう相続

相続の現場では
•「とりあえず共有」
•「持分2分の1」

という選択が、

二十年、三十年と相続を止めてしまうことがあります。

共有は優しさのように見えて、
実は

問題の先送り

になってしまうこともあるのです。

相続は生活と将来を見て決める

法律は、答えを一つだけ示すものではありません。

大切なのは

・生活
・家族関係
・税金
・将来

それらを整理しながら、
現実に動く形を作ることだと感じています。

行政書士の役割

売却を見据えた遺産分割の場合、行政書士は
•住み続けたい人の生活
•相続人それぞれの権利
•税金
•将来の整理

そのすべてを見ながら、
現実に動く形を整えていきます。

相続は、士業が決断するものではありません。

相続人ご自身が
自分たちの人生と向き合い、
納得して決めていくものです。

その決断を支えることが、
私たち行政書士の役割だと思っています。

相続不動産でお悩みの方へ

相続の現場では、
「とりあえず共有」にしたことで、
長い間動かなくなってしまう不動産を多く見てきました。

もし
•共有名義の不動産をどうするか迷っている
•売却や相続整理の方法が分からない
•将来のトラブルを防ぎたい

このような不安がある場合は、
早めに専門家へ相談することをおすすめします。

玉野行政書士事務所では、

相続手続き・遺言書作成など、
相続に関するご相談を承っています。

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